2020 |
インターネット版 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
来て、見て、信じた。 (ヨハネ20・8) |
発行所 カトリック浦上教会 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
評議会広報委員会 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
メールアドレス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
uracathe@hkg.odn.ne.jp | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
目次 「主日にミサがない!」 ― 迫害時の追体験 ― 青田憲司神父様叙階式 評議会だより 聖母月の各地区割当表 教会学校 今月の典礼担当地区 浦上四番崩れ 今月の聖人 地区集会日程 浦上街道 赤鉛筆 |
主任司祭 ペトロ 久志 利津男 17年ぶり、浦上出身司祭誕生 行事などのお知らせ 堅信式、決意と感想のつづき 初聖体のことば 4月と5月の典礼当番 「旅」の始まりから150年特集(15) 家族で霊名の日を祝いましょう 4月の地区集会日程表 司祭への道のり「助任時代」(22) 編集後記 |
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「主日にミサがない!」 ― 迫害時の追体験 ― 主任司祭 ペトロ 久志 利津男 |
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全世界に猛威を振るい大惨事をもたらしている「新型コロナウイルス」。戦争や温暖化によって地球が次第に滅亡へと警鐘が鳴らされている中、今回の新型ウイルスが別の次元で同等に至ることを知らしめることになりました。同時に信仰者の私たちはどのように振舞っていけばいいのか、現実の課題を突きつけられているようです。それは状況の違いあれ、あの迫害時で自身の信仰をどう守り伝えたかと相通じるものがあるからです。まさに「追体験」なのです。どういうことなのか? 浦上は迫害と原爆の歴史があります。祈る場所であり心の拠り所でもある「神の家・教会」がない中で、いつかは共に祈れる教会が建てられることを切に願いながら、家庭祭壇の前で家族と一緒にロザリオを唱えていました。密かに隠れて集まり静かに一つひとつかみ締めながら祈っていました。 2月29日付で髙見大司教様より、「新型コロナウイルス感染症に関する教区の対応」の通達がありました。このウイルスの感染拡大防止の対策として、四旬節第一主日(3月1日)第二主日(8日)のミサを原則として中止する、長崎教区のすべての信徒に「主日のミサ」に参加する義務を免除する、という内容でした。さらにはその後の状況を考慮して、主日ミサの中止期間を3月15日まで延期する |
通知が3月10日付で送られてきました。まずは驚きました。一つはウイルス問題が他人事ではなく身近に迫っていることもそうですが、主日のミサがない、その参加の義務を免除する、というこの対応に驚きました。記憶に間違いなければ生まれて62年、このような処置を聞いたことはありませんし、この浦上教会で日曜のミサが行なわれない、前代未聞の出来事として大きなショックを受けた方々も多かったことでしょう。 大司教様による緊急な対応内容はこう続きます。「主日のミサの代わりに、できるだけ家族そろって当日の聖書を朗読し、可能なら、読んで感じたこと、考えたことなどを少し分かち合うこと。このウイルスの犠牲者、感染者のため、また終息のために皆でロザリオを唱えるようにしましょう。」 かつての先祖の方々が長い年月の間、様々な事情から「家」と「家庭祭壇」を「小さな教会」として信仰の場としたあの情景と重なって思えてなりません。その意味では、過去の出来事を追体験しつつ、これを日常的なことに繋げていくならよき教訓と思っては見たものの、現実は厳しいものがあります。 1日の朝、「ミサはないと聞いたのですが、やはり来て見ました」と一人の信徒の方。しっかりと受け継いでいます。 |
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青田憲司神父様叙階式 17年ぶりに浦上教会から司祭誕生 |
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◆叙階式 3月20日(金)長崎大司教区の司祭、助祭叙階式が浦上教会で執り行われ、青田憲司助祭(平和町出身)が新司祭に、西田祐尚神学生(飽の浦教会)が助祭叙階のお恵みに与りました。 新型コロナウイルスが世界中に広がる影響を受けて、叙階式は参加者を制限して行われることとなり、およそ500名の信徒の皆様が参加されました。私たちの浦上教会でも本田靖彦神父様以来17年ぶりの小教区出身司祭の誕生を喜び、小教区一同で感激を共にしました。 式前の教話で久志神父様は、迫害と原爆の歴史がある浦上教会の17年ぶりの司祭誕生は、長きに亘って祈ってきた「召し出しのための祈り」がやっと叶った思いであること。さらに50代で司祭叙階を迎えられた青田神父様の召し出しが、新たな道を歩み始めようとしている方々に大きな勇気と希望を与えることを確信しているとの思いを語られました。 叙階の儀では、大司教様の按手、参列司祭による按手の後、聖香油が塗油され司祭に叙階されると拍手の内に司祭団に迎えられました。 ◆お祝い式 3月22日(日)9時30分のミサ後、青田神父様のお祝い式が行われました。 久志主任神父様は「本来は盛大に行われるはずだったのですが、今般の事情により参加者を限定した開催となりました。しかし、だからこそ忘れられない、記憶に残る、そして多くの方々が神父様のために祈っています」と話されました。さらに「新司祭になられて、昨日今日が初ミサなのに、金祝銀祝の司祭のように落着いていて淡々としている。徳というか年というものを感じました。これは多くの方から慕われて、特に中年の方々の目標になってもらえるとめでたく思っている。」と話され「赴任先で咲いて、赴任先の人たちを咲かせてください」という言葉を贈られました。 信徒を代表して評議会書記長の森田浩介さんがお祝いのご挨拶、女性部部長の森田優子さんより花束の贈呈が行われました。 青田神父様からは「淡々とミサをこなしていると言われたが、ずっと緊張しています。そう見えるだけです。」とお言葉をいただき、自身の昔の浦上教会の思い出を語られた後「50を過ぎての叙階になりましたが、これから皆様のために、教会のために働いていきたいと思います。」と挨拶のお言葉をいただきお祝い式は終了となりました。 司祭叙階を受けて ヨセフ 青田憲司 40代も半ばにして、右も左も分からないまま、大神学院に入学して6年が経ちました。あっという間の6年間でした。一方で、その間、何を学んできたのかと、反省もさせられます。 3月20日、カトリック浦上教会にて、髙見大司教様司式のもと、無事、司祭叙階という大きなお恵みをいただきました。ひとえに皆さまのお祈りと犠牲のおかげです。これまでの人生で、どれだけ多くの方々に、祈り、励まし、支えていただいたのかと思うと、感謝しきれません。 新型コロナウイルス感染症対策のため、叙階式に参加できなかったという信徒の方々も、大勢いらっしゃったことと思います。叙階式には行けなかったけど、その分、お祈りしましたと多くの方々からもお声がけいただきました。叙階というお恵みもまた、数しれない祈りによって支えられていることを、あらためて実感させられました。直接、目には見えなくても、感じることができなくても、わたしたち一人ひとりがキリストによって繋がっていることを再認識させられました。 「キリストによって、キリストとともに、キリストのうちに。」これから司祭として生きていくわたしと、これまで支えてくださった皆さま方が、これからも、いつも、キリストと繋がっていることできますように。 |
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浦上出身の原塚正人神父様が3月8日に帰天された。96歳。 神父様は1950年3月19日司祭叙階から54年間各教会で司牧され、2004年引退後は「浦上出身聖職者の集い」を楽しみにされていた。 |
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評議会だより | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【4月】 新型コロナウイルス感染予防のため、4月4日~30日までの主日・週日の公開ミサは中止。聖週間の祭儀は行われるが信徒は与れません。これに伴い、教会での行事、教会学校等は中止になりました。 (1日)雲仙殉教祭参加者募集開始 (中止) <信使> (3日)枝切り奉仕 9時 聖堂前 <本部・ビン・エリ> (5日)受難の主日(枝の主日) <典礼> 生きておられる全会員のためのミサ 9時30分 <壮年> 評議会 18時 信徒会館 <本部> 新旧役員懇親会 19時 <本部> (7日)聖香油ミサ 10時30分 司祭の日祝賀会 12時 信徒会館 <教区> (9日)聖木曜日(主の晩餐) 19時 <典礼> (10日)聖金曜日(主の受難)大斎・小斎 19時 <典礼> (11日)聖土曜日(復活徹夜祭) 19時 <典礼> (11~12日) ご復活祭 愛の募金活動 各ミサ前後 <ビン> (12日)復活の主日 7時30分、9時30分 <典礼> 壮年会年次総会 9時30分ミサ後 信徒会館 <壮年> (19日)新年度始業ミサ 7時30分 始業式・入学式 ミサ後 聖堂 <信教> (20日)旅の日 記念ロザリオ 5時30分 <典礼> |
(21日)小学生勉強始まり 16時 教会学校 <信教> (23日)死せる会員のための墓参 13時30分カトリックセンター集合 <エリ> (25日)新入生歓迎会 13時 中学生勉強始まり 17時30分 教会学校 <典礼> (26日)生きておられる全会員のためのミサ 9時30分 <壮年> (29日)会員、家族、帰天会員のためのミサ 6時 永井博士追悼ミサ 14時 被爆マリア小聖堂 <ビン> SSVP総会 17時30分 信徒会館 <ビン> 【5月】 (1日)初金ミサ 女性部担当地区:江平 10時 被爆マリア小聖堂 <本部> 十字架の道行 19時 <本部> (3日)世界召命祈願の日 各ミサ <典礼> 評議会 19時 <本部> (9~10日)植物展示即売会 <壮年> (10日)聖母行列 9時30分ミサ後 <信教> 母の日・女性部のためのミサ 7時30分 <女性> 浦上小教区への転入者紹介<シャロ> (16~17日)広報の日のための書籍販売 <広報> (17日)雲仙殉教記念ミサ(中止) <信使> (20日)旅の日記念ロザリオ 「旅する教会の神秘」 <典礼> (24日)主の昇天 <典礼> (31日)聖霊降臨の主日 <典礼> |
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教会学校 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■堅信式感想 決意(つづき) (中1)金子樹真 最初は本当に合格できるか不安でたまらなかったけど、無事合格して堅信式を迎えることができてよかった。堅信式当日はとても緊張したけど、大きな声で返事をしたり、花を渡したり、ミスせずできたのでよかった。これからも神様の子どもとしての自覚をもって生きていこうと思う。 ■堅信式感想文(大人) 堅信式を終えて 杉山富貴子 堅信式はカトリックにおいては日本社会における成人式と同じ様なものと考えております。これから一人前のカトリック信者として信仰を守っていきたいと思います。 尾髙神父様はもとより久志神父様、そして関係者に多大の教えを被り深く感謝しております。 まだカトリックについて知らないことが多く、あらゆる機会を利用して勉強していきたいと思います。 これまでのことを感謝して受験の言葉と致します。 宮崎静香 堅信でたくさんのお恵みを頂きました。この日のことを忘れず、共同体の一人として、神様と向き合って生活していきたいと思います。 ■初聖体のことば たのしかったはつせいたい ◆長崎信愛幼稚園 はしもと みおり はつせいたいのべんきょうはながすぎて、もじもじしてしまったけど、がんばりました。 とうじつは,しろいパンのイエズスさまをいただくところが、きんちょうしました。 イエズスさまをいただいて、こころがやさしくなりました。あじはおもしろかったです。ごミサでまたイエズスさまをいただきたいです。きょうはほんとうにありがとうございました。 なかむら えみり わたしはあしたはつせいたいしきをむかえます。いままで1ねんかん、おいのりや、おけいこや、かみさまのおべんきょうをがんばってきました。 イエズスさまをこころにおむかえするのがうれしいです。はじめてベールをかぶるのがたのしみです。しょうがくせいになって、きょうかいがっこうにいったら、しんぷさまや、シスターたちにいろいろなことをおしえてもらってもっとたくさんおべんきょうしたいです。 |
こいずみ あすか ひさししんぷさま、おだかしんぷさま、みやはらしんぷさま、きょうは、わたしたち16めいのはつせいたいしきをおこなってくださって、ありがとうございました。わたしたちは、きょうのひのために、いのちのぱんであるイエズスさまのことを、せんせいやおとうさん、おかあさんといっしょにおべんきょうしてきました。きょうこうさまが、ながさきにいらしてくださったとしに、はじめて、イエズスさまをこころにおむかえすることができて、とてもうれしいです。このきもちをいつまでもわすれないで、たいせつにしていきます。どうぞこれからも、よい子になれるように、おいのりをおねがいします。 きょうはほんとうにりがとうございました。 ◆ローザ認定こども園 あかしま ひかる ぼくは、はじめてごせいたいをもらうことにドキドキしています。ごせいたいをもらったら、かみさまみたいにやさしいきもちでいられるようになりたいです。そして、おてつだいもがんばりたいとおもいます。 ◆純心幼稚園 はぎた ゆづき イエスさま、マリアさまのようなつよくてやさしいこころをもてますように、みちびいてください。 かわぐち しの かみさまいつもおいのりをしてくださってありがとう。 ふくだ ゆな イエスさまへ いつもおいのりします。だからわたしのそばにいてください。 てらだ しゅん イエスさまへ いつもぼくたちをまもってくれてありがとう。 ぼくもイエスさまのようになりたいです。 やなせ にこ イエスさま わたしたちをまもってくださってありがとうございました。 さかもと そう かみさま いつもまもってくださってありがとうございます。 |
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今月の典礼担当地区 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
《4月》四旬節・復活節 5日[日] 受難の主日(枝の主日) 坂本2 世界青年の日 9日[木] 聖木曜日(主の晩餐) 10日[金] 聖金曜日(主の受難)大斎・小斎 11日[土] 聖土曜日 12日[日] 復活の主日 本部 19日[日] 復活節第2主日 平和 (神のいつくしみの主日) 26日[日] 復活節第3主日 岡・小峰 |
《5月》復活節 3日[日] 復活節第4主日 大橋 世界召命祈願の日 10日[日] 復活節第5主日 昭和 17日[日] 復活節第6主日 橋口 24日[日] 主の昇天 上野1 31日[日] 聖霊降臨の主日 上野2 |
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浦上四番崩れ 「旅」の始まりから150年特集(15) |
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「長州(萩)」に行った人たち② 一同は大広間に集められて、神道の教義や一人ずつの説得が行われましたが改心する者はなく、小児をすかして親に棄教を迫りましたが無駄でした。最後の手段で「勘弁小屋」に打込まれ、更に減食されたため、1871年4月頃までに半数ばかりが改心を申立てました。 この頃から信心堅固な者を総掛りで攻め落とす方法に変わりました。男子で先ず選ばれたのは一本木の22歳の喜代松でした。初めは何度も説得を受けた末「勘弁小屋」へ4日間打込まれたが改心しなかったため、次は着物をはぎ取り赤裸のまま「勘弁小屋」に絶食で28日間閉じ込め、あらゆる手段で7回もの改宗を迫りましたが改心しませんでした。最後の説得は岩国屋敷の前庭で行われ、北風が吹き付ける降雪の日、痩せ衰えた喜代松は赤裸のまま終日荒石の上に端座させられる苦痛にも信仰は揺るぎませんでした。彼の勇敢な信仰に一同は意志を固め、この後一人の改宗者も出ませんでした。 婦女子もこれに劣らぬ拷問を受けています。中でも津和野牢に流配となった清四郎の娘ツルへの迫害は特別でした。2年間の御用で、神官は言いたいことは全て言い尽くしていましたので、ただ毎日怒号をあびせ絶食させるなどをしましたが何の効果もありませんでした。それで神官は、冬の真最中に真裸にして絶食の |
まま7日間外庭の石に座らせました。7日目は大雪で、夕方になるとツルの体は雪にうずもれました。もちろんその間役人が引立てようとしましたが殉教覚悟のツルは動きませんでした。やがて、無理やりに引立てられて賄部屋で冷えた体を温められると、みるみる体が腫上がり、耐え難い苦痛にも正気を失わず、つづく改宗の説得に微動ともしませんでした。この時から女子への迫害は止まりました。 萩教会より浦上教会に寄贈された「拷問石」、「信仰の礎」碑横に設置。 ◎「巡礼ウォーク」萩教会主催 毎年11月中旬頃の日曜日に行われている。禁教時代に関わりがあった寺院や史跡、流配者収容の長屋など、萩教会を出発して「萩キリシタン殉教者記念公園」までを徒歩巡礼。 |
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家族で霊名の日を祝いましょう | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
<今月の聖人> | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4月 April 25日 聖マルコ福音記者 29日 聖カタリナ(シエナ)おとめ殉教者 |
5月 May 2日 聖アタナシオ司教教会博士 14日 聖マチア使徒 |
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司祭への道のり 「助任時代」(22) 6月の掲載を予定していましたが、全世界に混乱をもたらしている新型コロナウイルスを受けて、飽の浦教会での忘れもしない長崎市内に甚大な被害をもたらした台風19号について記すことにしました。 1991年9月27日午後3時、次第に風が強くなり、ガラス窓が割れないよう両手で押さえていた中、港から吹き上げてくる風の音とともにゴロゴロ、ガタガタと何かが崩れるような音がしたのです。近くの家が壊されたと思いきや、スースーするではありませんか! 司祭館2階の屋根が吹き飛ばされ、驚きました。慌てました。何が何だか分からなくなりました。 |
まずは1階にいた三村主任神父様にその状況を言葉にならない言葉で知らせた記憶があります。屋根の次は私の寝室兼書斎の部屋がやられると察した私は大事なものを持って逃げていました。1階に下りて気がついたら、前いた三浦町教会の信徒の方からいただいた花瓶と何か別のものでした。人は慌てたら何をするかわからないと実感する出来事で、以前に聞いたことを思い出したんです。火事になって気がついたらハエ叩きと枕をもって逃げ出した人がいたそうな、他人ごとではありません。 さらには雨が降って漏れて染み込んでいくのに毛布や布団をかぶせる、慌てたら人はこうなる珍体験そのものでした。 台風や地震などの自然災害による多くの爪あとを見てきた中で、今回のウイルス問題が日常生活と信仰生活に多くの課題を突きつけているようです。 |
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中国武漢で発生した「新型コロナウイルス」は、今や全世界に感染が拡大し、WHO=世界保健機関は3月11日パンデミック(世界的感染爆発)を宣言した。85万人以上が感染し死者は3万人を超えている(4月1日現在)。WHOは「今や欧州がパンデミックの中心になった」、「新型コロナウイルスは人類の敵」だとも宣言した▲日本でも2月3日に横浜に入港した大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での感染が大きく報じられ、今も連日のように国内での感染者が続出し、死者も出ている。感染は日本全国に及び、日本政府も学校の臨時 | 休校や、沢山の人が集まって行われる国内の各種イベントを自粛するよう要請した▲長崎市では未だ感染者は出ていなかったが、浦上教会では3月の主日ミサや黙想会が中止された。四旬節から復活節にかけて教会としては最も大切な節目の時期にあったが、信徒の健康と安全を守る為の措置であり苦渋の決断であったことだろう▲長崎の教会にはこれまでに沢山の試練を乗り越えてきた歴史がある。目に見えない敵「新型コロナウイルス」に対しても出来うる限りの対策を立てこの未曽有の危機を乗り越えて前進しましょう。 |