2021
インターネット版
私たちはメシアに出会った
(ヨハネ1・41)
 発行所 カトリック浦上教会
 評議会 広報委員会
 メールアドレス
 uracathe@hkg.odn.ne.jp
 
 新年明けまして
      おめでとうございます
 今年も神様の豊かなお恵みがありますようにお祈りいたします。
     2021年元旦
         主任司祭 久志利津男
         助任司祭 尾髙修一
         助任司祭 宮原大地
         協力司祭 葛島輝義
 
目次
「浦上の使徒」と心新たに
新年ご挨拶
クリスマスイヴのミサ
新年のミサと新成人のお祝い式

ミサに与り健康になろう
評議会だより
今月の典礼担当地区
聖堂照明を掃除
浦上四番崩れ
今月の聖人
浦上街道
赤鉛筆

助任司祭 ガブリエル 尾髙 修一
浦上教会主任司祭と評議会議長より
コロナ禍で3回に分散
神の母聖マリアの祝日、夫聖ヨセフのお取次によって光がありますように
本尾2地区の末吉征志さんから
行事などのお知らせ
1月と2月の典礼当番
40年間の汚れをおとしてもらいました
「旅」の始まりから150年特集(24)
家族で霊名の日を祝いましょう
司祭としての道のり「主任時代」(3)
編集後記
「浦上の使徒」と心新たに
助任司祭 ガブリエル 尾髙 修一
 明けましておめでとうございます。昨年猛威を振るった新型コロナウイルスは、今年も世界中を巻き込んで居座り続けるのでしょうか。新たな信仰生活様式を導入した教会も、万全の感染予防対策を徹底し、気持ちを新たにしたいと思います。新しい年が神様の豊かな祝福と恵みに満ちた年となりますように。

 ところで、浦上教会にとって2021年はどのような年になるのでしょうか。1月24日はフレノ神父様の命日ですが、今年は神父様が帰天されてちょうど110年になります。フレノ神父様と言えば、旧浦上天主堂建設に尽力されたこと、しかし、その完成を見ることなく亡くなられた、ということくらいしか私は知りませんでした。偶然手に入れた『テオドール・フレノ神父、浦上の使徒』という小冊子を読んで、フレノ神父様の魅力と、神父様がなぜ「浦上の使徒」と呼ばれるのか知りました。フレノ神父様の魅力は、建築や音楽などの芸術的センスに恵まれていただけでなく、司牧者としてのあつい思いでしょう。食べ物やお金がなく、また健康に恵まれない貧しさの中にあっても、神と人々のためにという宣教魂が信者たちを引きつけたのだと思います。教会の行きづまりを感じる私たちは、フレノ神父様を追悼することで新たに出発する示唆が得られるのではないでしょうか。フレノ神父様と信者が一つになって、祈りの家を作り上げて
いくことに奮闘し、協力し合ったように、私たちも心を一つにし、一緒になって教会づくりに励んでいきましょう。

 近年私たちは信仰の歩みの中でさまざまな取り組みを経験しています。教区シノドス、旅の始まり150周年に関する取り組み、フランシスコ教皇様の来崎など、どれも司祭と信者が一緒になって準備し作り上げてきたものです。お祈りを通して心を一つにしながら、教会が直面するさまざまな課題に対しても真摯に向き合い、誠実に、そして素朴に信仰のお恵みを生きることができればと思います。
 折しも、昨年の12月8日、聖ヨセフを教会の保護者と宣言してから150年にあたるこの日、教皇フランシスコは「ヨセフ年」の開始を宣言しました。一年にわたって聖ヨセフの霊性を学び、実践していくことになりますので、私たちの霊的成長の機会にしたいと思います。
 2011年2月号の神の家族に「浦上第4代フレノ神父様100周年追悼祈念ミサを捧ぐ」という記事を見つけました。「100年忌にあたってフレノ神父様に浦上の成長を報告できるように頑張っていこう」と当時の浦上の主任神父様が諭しています。あれから10年。フレノ神父様に私たちの成長をどのように報告しましょうか。
新年ご挨拶
        浦上教会主任司祭 久志利津男

 年末にご年配の方から「最近、数字が読めなくなりました。神父さんはどう?」の問いに、「大丈夫です!」と即答。ところが、翌日、ある施設の入口で体温の記入に際し、「はて、何度だったか?」と思い巡らし、「63」と記し直ぐに間違いに気付き、「36」に変更。しかしふと「そんなに高くない」と「26」に書き換えて提出。何も言われませんでしたが、良く考えると死んだ状態をさらしたようで、私こそ、大丈夫ではないようです。
 個人的なこのような状態に加え、コロナ禍で生活様式や信仰様式が様変わりした1年が終わりました。果たして今年はどんな年になるのでしょうか? 思いは尽きませんが、現状からしばらくはこのウイルスと付き合っていく「ウイズコロナ」生活の中にあって、教会での様々な行事が中止や延期、或いは縮小といった悲しく寂しい対応となることでしょう。残念ではありますが、大事なことは私たちの霊的生活や信仰の高揚となる諸行事の必然性を忘れてはいけないことです。一日も早い終息を願うばかりです。

 2021年が明けました。昨年、皆様には大変お世話になりました。感謝と同時に、この一年が浦上教会にとりさらなる発展となることを祈念しまして、新年のご挨拶といたします。
            評議会議長 藤田千歳

 浦上教会の司祭・修道者・信徒の皆様、新年あけましておめでとうございます。
 昨年は、世界中に感染拡大した新型コロナウイルス感染症で日常の生活はもとより教会の活動にも大いなる制約を受け、一時はミサが非公開となりました。再開後も様々な行事が中止となりましたが、あらためて教会とは何かを考える時間を与えられたと受け止める機会でもありました。
 さて、物理学者であり宗教家でもある方が、「科学は人が快適に生きる上で大事だが、それを使う人間の命を支えるのは宗教心だと思う」と述べておられます。心を育む宗教の大切さ、教育の大切さを言われているのではないでしょうか。

 「信徒が触れ合い・学ぶ場所」の施設の再構築が検討されておりますが、信徒の皆様の全面的なご協力で形に表す年に致しましょう。

 感染症の影響は暫く続くと思われますが、様々な変化を良い方向に向けられるように神に祈り、考え行動を起こしてまいりたいと思います。
 本年も宜しくお願い申し上げます。
クリスマスイヴのミサ
 クリスマスイヴ(前夜)ミサが12月24日(木)厳かな雰囲気の中で行なわれました。今年は今般の情勢から分散化を図るため17時を加え、18時30分と21時の3回に分け、救い主の誕生を共に喜び合いました。

 家族連れが多い18時30分のミサでは、司式した中村倫明補佐司教様が「静けき真夜中」の聖歌とともに、幼子イエスを腕に抱いて祭壇横の馬小屋の飼い葉桶にそっと置かれました。

 しばしの沈黙の後に、教会内と馬小屋の明かりが灯され、救い主の誕生を今年もお祝いできることを感謝しました。中村司教様は説教の中で、「信仰生活のチューニングのために、御言葉を一つ選びそれに自分の生き方を合わせること、小さな人、弱い人たちを大切にすることから初めてみましょう」と語りかけられました。
 終わりの挨拶で、久志神父様は「感染症の影響で寂しい、残念な1年でありましたが、来る2021年が希望と喜びとなりますように」と力強く呼びかけられました。

 夜も更け行く21時は、髙見三明大司教様と4人の司祭で前夜ミサが始まりました。参列者はご降誕をお祝いする一方で「どうか、救い主イエスにコロナ禍の状況の中にある私たちを見守ってください」と願いを込め、心からの祈りを捧げたに違いありません。大司教様もそのことに触れ、「神様はこのウイルスさえも支配されておられます。クリスマスの今日、愛の心を持って幼子イエスの命のメッセージに耳を傾けましょう」と参列者に励ましの言葉を送られました。
 また、このミサは(株)長崎再興の全面的協力でライブ配信され、ミサに与れない方々にもスマートフォン等で参加できるようにされました。
 ミサ後には子供たちにお菓子のプレゼントがあり、新年が一人ひとりにとって実りあることを胸に教会を後にしました。
新年のミサと新成人のお祝い式
 新しい年を迎え、浦上教会では「神の母聖マリアの祭日」の1月1日(金)9時30分に、今年も髙見大司教様、中村補佐司教様と司祭団との共同司式で行なわれました。浦上教会は長崎教区司教座聖堂でもあることから、主な祭日はもちろんのこと、年の初めに教区長の大司教様が教区のために祈りを捧げることはごく当然なことであり、同時に大司教様と思いを一つにして共に祈りを捧げることの幸せを感じる機会でもあります。
 この日は心配されていた積雪もなく曇りながらも、多くの人たちがこの一年の恵みを願って参列されました。

 大司教様はミサ前の挨拶の中で、一刻も早いコロナウイルスの終息を願うと共に、昨年の教区での反省すべき様々なことへのお詫びと、今後も教区の舵取りの責任者として尽くしていくことを述べた上で、聖母マリアのお取次ぎによって信徒の皆さんのご理解を求められました。

 説教を担当された久志神父様は「ヨセフ年の今年の神の母聖マリアの祝日にあたり、マリア様とその夫のヨセフ様のお取次によって光がありますように祈念したい」と年頭の決意を述べられました。
 新年のミサに続いて、今年20歳となられた8人の新成人の紹介があり、コロナ禍でほとんどの方が帰省参加できない中、出席されたお一人に久志神父様より「浦上の信者の誇りと自信を持ってこれからを歩んでいってください」とお祝いの言葉に合わせて記念品が送られました。

 なお、2000年の大聖年から始まった夜半0時のミサの開催については様々な意見が出されましたが、今回も予定通り行なわれ多くの方々が参加されました。毎年、行なっている信徒会館での年詞交歓会は今般の事情で中止となりましたが、様々な行事も含めて再開されることを切に希望しています。



ミサに与り健康になろう
 浦上教会では、日曜日を除いた平日6時のミサ終了後、毎朝ラジオ体操が行なわれていることをご存じでしょうか。
 これは、毎年夏休み中、教会学校の神父様・シスターの協力で、毎朝6時のミサ後子供たちのために、教会境内でラジオ体操が実施されてきました。この体操は、子供たちだけではなく、お年寄りの方々も参加され極めて良い活動であり、通常月毎朝実施できないかと思い、当時の小島栄主任神父様にお願いして平成25年10月頃から始めたものです。

 3年程前、上五島から来た50代の女性信者の方が「浦上は良いですね。教会で毎日体操が出来て素晴らしいです」言われました。継続は力なり、毎日たった6分半の良い習慣で、健康的な生活をおくれるようにしたいものです。雨の日以外は、暑くても寒くても、山口義行さん、中嶋信行さんの協力で実施しています。
 朝から、ミサにあずかって神様と対話し、体操で朝の空気をいっぱい吸って、心も体もリフレッシュし、充実した人生の一日をスタートさせては如何でしょう。私は、教会で体操が出来るのは、神様からの良きはからいだと思っております。体操参加もさることながら、ミサにあずかる信者の皆さんが増えることを期待しています。

 ラジオ体操は、体のために良いことは皆様、ご承知のとおりです。簡単に紹介ますと、

第一・第二体操とも3分15秒の短い時間に纏められ、それぞれ13種類のエクササイズで構成されています。両方行なっても6分半と気軽に行うことができます。

ラジオ体操は、どの年代でも出来るように考案され、リズムに合わせて、体全体で筋肉や関節を、バランスよく動かすようなっています。首が重たくてだるい、肩がこるといった悩みを、運動によって解消する事ができます。また脳の活性化に役立ち、深呼吸は、心肺機能を強化しますので、コロナ禍に有効と言われています。
 ひょっとしたらゴルフのドライバーの飛距離が伸びたり、肉離れを起こさなくなるかもしれません。
 
 『そうだ、ミサに与り教会に行こう!!』
          末吉征志(本尾2地区)
評議会だより
【1月】

(1日)神の母聖マリアの祭日
       0時、7時30分、9時30分  (典礼)
    新年のお祝い、成人のお祝い
       9時30分          (信生)
(3日)主の公現 各ミサ         (典礼)
(10日)主の洗礼 各ミサ        (典礼)
     堅信式   9時30分        (信教)
     評議会 19時         (本部)
(11日)旅の日記念ロザリオ
       5時30分          (典礼)
(17日)3学期始業ミサ・始業式
       7時30分          (信教)
    クリスマスうまや撤去
       13時             (壮年)
   
(19日)教会学校小学生勉強始まり    (信教)
(23日)教会学校中学生勉強始まり    (信教)
(31日)世界こども助け合いの日 献金 各ミサ
                    (教区)
【2月】

(5日) 日本二十六聖人殉教者 6時   (典礼)
     初金ミサ 女性部担当地区:本原
       10時  聖堂        (女性)
     十字架の道行 19時 聖堂    (本部)
(7日) 主の奉献(ロウソクの祝別)6時(典礼)
     日本二十六聖人殉教記念ミサ
       新型コロナのため中止    (信使)
     評議会 19時          (本部)
(11日)旅の日記念ロザリオ 5時30分   (典礼)
(13日)お別れ遠足(予定)
        9時10分 司祭館      (信教)
(17日)灰の水曜日 大斎・小斎 6時  (典礼)
(19日)十字架の道行(四旬節中の毎金曜日)
      19時30分 十字架山     (典礼)
(21日)四旬節第一主日 各ミサ      (典礼)
    浦上小教区への転入者紹介
       9時30分          (シャロ)
    初聖体式ミサ・感謝の集い
      9時30分          (信使)

 行事は変更・中止される場合があります。

 地区集会休会のお知らせ
 感染拡大防止のため1月の地区集会は休会が決まっております。2月以降の実施については、評議会での決定を受けてお知らせいたします。
詳細は地区委員さんへお尋ねください。
ビンセンシオ会から御礼

 去る11月15日~12月13日までの間、釜ヶ崎ホームレス支援のため、毛布・日用品等の収集協力をお願いしましたところ、多くの皆様からのご協力をいただきました。
 御寄せいただいた品物は(毛布92枚をはじめ、タオル、石鹸等)大きめの段ボール32箱分となり、12月13日に釜ヶ崎へ送付しております。
 現地の方々もきっと喜んでいただいていると思っております。信徒の皆様ありがとうござました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
        ビンセンシオ会 会員一同
聖エリザベット会
    愛の献金送金手伝い

 久志主任神父様の温かいご配慮のもとに、コロナ禍の今年度も貧しい国々のために、またその国々で働いておられる神父様、シスター方のために浦上教会の愛の献金箱より送金させていただきました。
 神父様はじめ信徒の皆様へ心より感謝申し上げます。
幼きイエズス修道会
  (アフリカ チャド、カンボジア) ¥100,000
浦上養育院            ¥50,000
純心聖母会(ブラジル)     ¥200,000
レデンプトリスチン修道院(ハイチ)
                 ¥200,000
              合計 ¥550,000
 今月の典礼担当地区
《1月》年間

1日[金] 神の母聖マリア         本部
       世界平和の日
3日[日] 主の公現           本尾1
10日[日] 主の洗礼             本尾2
17日[日] 年間第2主日            江平1
24日[日] 年間第3主日            江平2
31日[日] 年間第4主日            江平3
       世界こども助け合いの日献金
《2月》四旬節

7日[日] 年間第5主日       坂本1・平野
14日[日] 年間第6主日           坂本2
21日[日] 四旬節第1主日          平和
28日[日] 四旬節第2主日        岡・小峰
聖堂照明を掃除
40年間の汚れをおとしてもらいました
 「今年の汚れ、今年の内に」。いいえ、40年近くの汚れかもしれません。昨年の12月21日に主任司祭の呼び掛けで有志の方々が信徒席の上にある照明の掃除を行いました。
 実は長持ちで同時により明るさがあるLEDの電球72個に11月半ばに換えました。しかしワット数の関係でより効果を感じられない中、2階から見ると照明の汚れが目に留まり、早速その作業に取り掛かったわけです。
 歴史を見ると、ヨハネ・パウロ2世教皇様の来崎を機に、新装されて今の照明配置になっているのですが、汚れの状況から長年掃除していなかったような。ということは40年の大汚れ?! 
 この日、朝9時過ぎからスタート。重い椅子を移動し、約5mの足場を設置。一つ一つ、丁寧にはずし、上部のゴミを取り、洗剤で洗い、さらにもう一度、最後は熱いお湯で締めて、元の場所に設置。流れ作業の連係プレーでも、終わったのは16時過ぎ。全スイッチを入れ、その明るさが何と違うことか!
 「教会が少し暗いのでは」という方々に幾らかでも解消できればこの上ない喜びを胸に、奉仕者は心地よい思いで教会を後にしました。いかがですか?!
浦上四番崩れ
「旅」の始まりから150年特集(24)
「出雲(松江)」
      に行った人たち

 松江預けは主に岡の人たちで、これに浜口、土井、中野の少数が加わった総員84名でした。戸主12名は1870年1月5日長州藩の船で長崎を立ち10日に鞆(とも)へ上陸し、12日の後松江に送られました。婦女子72名は津和野預けの婦女子と同行して御厨村(みくりやむら)に着き、30余日後に船で尾之道へ送られ、さらに雪の中を陸行すること11日、ようやく松江に到着しました。
 収容所は乃木村の善光寺で、庵を九間に仕切り、一家族づつ収容されました。食事は、最初は物相飯(もつそうめし)で一日二合ばかり、毎日激しい労働を課せられましたので、一同は耐えられず粥にしてもらい、1年半後からは米四合づつ渡され、自炊するようになりました。
 松江藩は信徒を一日も無駄に遊ばせてはいませんでした。壮年は山野の開墾や宅地の地ならし、老人幼児には草履を作らせました。皆はよく働きました。日曜日だけは労働を断わり、役人もそれを許しましたが、その代わりその日一日は食物がありませんでした。
 説得は藩の役人で行われ、男女別々に引離されるこ
ともありましたが、ほんの形式的なもので、これに引っかかるはずではなかったにもかかわらず、前川寅之助、藤村トモを除いた者たちが改心を申立てました。しかし、改心したからとて待遇が良くなることはなく、何も変わりませんでした。
 寅之助は初めから頑固者と役人ににらまれていましたから、皆が改心してしまうと、毎日役人から改宗を強要され脅し文句を浴びせられたので、逃亡を企てたこともありました。
とにかく、松江に流された信徒は、改心者も不改心者も休みなしに苦役を課せられて2か年を過ごしました。

    松江市浜乃木の「善光寺」
家族で霊名の日を祝いましょう
<今月の聖人>
 1月 January

 1日 神の母聖マリア
 2日 聖バジリオ
    聖グレゴリオ(ナジアンズ)司教教会博士
21日 聖アグネスおとめ殉教者
25日 聖パウロの回心
26日 聖テモテ 聖テトス司教
28日 聖トマス・アクィナス司祭教会博士
2月 February

 3日 福者ユスト高山右近殉教者
 5日 日本廿六聖人殉教者
 6日 聖アガタおとめ殉教者
10日 聖スコラスチカおとめ
22日 聖ペトロの使徒座
 浦 上 街 道

             久志 利津男
司祭としての道のり

     「主任時代」(3)

 助任時代7年の経験を生かして新鮮な気持ちで主任時代が始まりました、岩永・三村両主任司祭からいただいた思いを胸に。
 一人でも多くの信者の皆さんを知り関わろうと積極的に動いたのですが、同時に近隣の宗教を異とする方々とお付き合いをすることに心掛けました。教会は天満町に属し、町内会の集会がある時には信徒会館を提供し、班長も喜んで担当しました。当時は町内会も活気がよく、その運動会でリレーに出た私ですが、「教会の神父さんが運動会に来ている! 競技に出ている!」と噂が噂を呼び、これまでは一線を引いていた関係がこれを機に身近な存在となったことは結果的に良かったと思います。
 特に「四・五日会」と私が名付けて、四家族の方々と親しく関わり、一緒にお茶を飲み、温泉にも一緒に行くほどでした。その付き合いの中で、一番思い出となったのがクリスマスの馬小屋作りです。何処の教会もそうですが、これまでの伝統や習慣に沿って信徒が時には工夫して馬小屋を準備するのですが、ふと私なりに思い浮かんだのです。「宗教を異とする方々はこの馬小屋をどう思っているのだろうか? それを踏まえて、彼らに作らせては!」。最初は驚き戸惑っていましたが、大工さんもいたこともあり、OKの返事を貰い、評議会の了解を得て馬小屋作りを開始。一回限りで基本的には同じ作りなのですが、何か新鮮さを感じました。このようなやり方は多分に他にはなく、初めてではないかと諫早時代を懐かしく思い巡らしています。
 新年おめでとうございます。
 昨年から全世界に猛威の新型コロナウイルス、感染防止のため3密を避けた自粛生活。今年もつづくのだろうか⁉と悲観的な気持ちに、ガンバルンダと活を入れた▲不自由な自粛の中にもいいことはあった。できた時間にゆっくりと自分を置くことができた。好きな趣味に没頭することもできたし、書物に読み入ることもできた。聖書の言葉も味合せてももらった。たまに窓越しにやってくる小鳥に和ませてもらった▲「神の家族」の創刊号は1974年の4月号だった。それから47年間休刊することなく続いている。1976年1月号では、本部役員とア
クション団体が集まり、「新春放談会」と題して前年に発足した小教区評議会の活動を振り返って話し合った記事。それには、「浦上教会を自分の教会と考え、より家族的な、より魅力的な教会を作る」と、評議会と活動団体が一体となって“福音的な教会へ”育てて行くことを決意したことだった。45年が経過した今日、先人たちの思いを知った。小紙編集に携わる一人として改めて学びかみしめている▲そして、早く新型コロナの禍から解放されることと、神の家族と家庭に支えと導きを願い「聖ヨセフ年」に祈ります。