2021
インターネット版
炎のような舌が
分かれ分かれに現れ、
一人一人の上にとどまった
(使徒言行録2・3)
 発行所 カトリック浦上教会
 評議会 広報委員会
 メールアドレス
 uracathe@hkg.odn.ne.jp
 
目次
母の祈り
鼈甲屋神父様 浦上教会へようこそ
ありがとう宮原大地神父様
十字架山道行
復活徹夜祭
評議会だより
今月の典礼担当地区
浦上小教区評議会役員 新任と退任の挨拶
教会学校
浦上抄
「生きてるっていいね!」
今月の聖人
浦上街道
赤鉛筆

助任司祭 ガブリエル 尾髙修一
”ようこそ浦上へ ” 新司祭初任地
土井ノ浦教会へ主任司祭として赴任
十字架を担いで十字架山へ巡礼
4名の方々が受洗 神の子に
行事などのお知らせ
5月と6月の典礼当番
信徒使徒職委員長 女性部部長 小教区会計が交代
2021年度 教会学校入学式・始業式
2、神の家の鐘に招かれる
久志・10年の記録
家族で霊名の日を祝いましょう
司祭としての道のり「主任時代」(6)
編集後記
母の祈り
助任司祭 ガブリエル 尾髙修一
 ある女性信徒にご聖体を持って行った時のこと。その方は、すでに召された自分の子供のことを話してくださいました。病気で自分の子供の一人を亡くしていたのです。母親として、これほどつらいことがあるでしょうか。その方は、今は教会に行くことができないけど、その子のために家で祈っている、と胸の内を明かしてくださいました。教会に行くことができないのがとてもつらく悔しそうでした。
 同じような経験をされた方は他にもおられるでしょう。私は、生まれて4か月の我が子を亡くした若い夫婦を思い出します。病気の子供のために、この若い両親はあらゆる手を尽くしましたが、幼い命は尽き果てました。私はこの時初めて赤ちゃんのための小さな棺を見ました。母親は棺の中にいる我が子に向かって「ごめんね、ごめんね」と繰り返していました。
 マリア様も我が子を亡くされました。十字架上で息を引き取る我が子をただ見守っておられました。「イエスの十字架のそばには、その母・・・が立っていた。イエスは、・・・母に、『婦人よ、御覧なさい。あなたの子です』と言われた」(ヨハネによる福音書19章25~26節参照)。
 希望を失い、絶望のどん底に突き落とされても、母は我が子に寄り添い続けます。カナンの女(マタイによる福音書15章21節~28節参照)もその一人でした。カナンの女の娘が悪霊にひどく苦しめられていて、女はイエス様にいやしを願うわけですが、門前払いにあってしまいました。弟子たちからは邪魔者扱いされ、イエス様からさえも「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」と言われ、冷たくあしらわれてしまいました。しかし、それでも、女は来て、イエス様の前にひれ伏し、「主よ、どうかお助けください」と懇願しました。母親の我が子を思う気持ちは純粋で、愛情深く、神への祈りとなります。母親として何とか娘を助けたいという必死の思いを感じる箇所です。

 ところで、冒頭の信徒の方は、亡くなった子供の話をした後、私の母のことを聞いてきました。私の父はすでに死去しており、母は一人で暮らしています。そう答えた後、信徒の方が言った言葉が私の心を響かせました。「神父様のお母さんも祈っていますよ」何度も聞いた言葉であっても、頭ではわかっていても、母が祈ってくれているということに心から感謝し、それがどれほど私にとって大きな支えになっているかじっくりとかみしめたいと思います。

 まもなく母の日です。すべての人の母であるマリア様の取り次ぎを願い、すべてのお母さんのために祈りましょう。私も母への感謝の気持ちでその日を過ごしたいと思います。
鼈甲屋神父様 浦上教会へようこそ
  3月の司祭叙階を受け、浦上教会への赴任が決まっていた鼈甲屋賢治神父様が4月16日(金)12時45分、待ち焦がれた浦上の信徒多数がお迎えする中、平戸宝亀小教区中野教会の議長らが運転する車で浦上教会の境内に到着された。

 歓迎式は4月18日(日)9時30分のミサで行われた。鼈甲屋神父様は、前晩土曜日19時に続き、この日も4回のミサを司式され、初めて浦上教会信徒の歓迎を受けられた。
  お祝い式では尾髙神父様が同僚・先輩司祭として次のように歓迎の挨拶をされた。「ここでの司牧はうまくいくこと、いかないこと色々あるでしょうが、ここで経験することの全てがあなたにとっては実になります。共にがんばりましょうと」励ましの言葉を送られた。鼈甲屋神父様からは「土曜の晩から4回目のミサなのに参加者の多さに驚くばかりです。小さな教会出身の新米司祭ですがどうぞ宜しくお願いします。皆様と一緒に、自分らしく過ごして生きたい」と抱負を語られた。

 何卒、よろしくお願いします
             ヨセフ 鼈甲屋 賢治
 4月より、浦上教会でお世話になります。鼈甲屋賢治です。どうぞよろしくお願いします。
長崎県平戸市の宝亀小教区の巡回教会である中野教会が出身教会です。平成3年3月3日生まれで、令和3年3月3日に30歳になりました。3月21日に、司祭叙階の恵みに与ることが出来たようなので、叙階年数は非常に数えやすいと思っています。姉が2人、兄が1人います。4人兄弟の末っ子、司祭団の末っ子として、可愛がってあげてください。
 前任の宮原神父様は、とても素晴らしい神父様です。同級生・同学年でしたが、私が2年休学したので、叙階は宮原神父様が2年早いです。割と、仲良しですが、浦上に着任しましたので、もっと仲良く、連絡をとっていきたいと思います。
 浦上教会の印象は、小神学生の頃から、大きい、広い、多い、と言うようなイメージです。私からすると、小学生も多いので、教会学校など、頑張りたいと思います。まずは、子どもたちも含めて、信徒の皆さんの顔と名前と、出来れば地区も覚えていきたいので、それらを言ってから、挨拶してもらえると非常に助かります。何度も確認するかもしれませんが、飽きずに対応して頂けると助かります。何はともあれ、これから、どうぞよろしくお願いします。
ありがとう宮原大地神父様
土井ノ浦教会へ主任司祭として赴任
 この度、上五島、土井ノ浦教会へ主任司祭として赴任される宮原大地神父様の送別式が4月11日(日)9時30分のミサで行われた。初めに、同僚司祭として、また信徒を代表して久志神父様が送別の言葉を贈られた。久志神父様は「大地」という名前に触れ、「あなたの名前の大地のように、色々な事を吸収して、これからの司祭としての道を進んでください」と激励された。

 教会からは、2年間のご指導に感謝をこめて、記念品と花束が贈られ、評議会代表と教会学校生徒代表による、お別れの挨拶が行われた。御礼の挨拶で宮原神父様は、「浦上教会での2年間は、新任司祭として多くの事を学ばせていただきましたが、これからは自らが学んでいくことが必要だと感じています」と新任地に向かう決意を語られた。


 16日の浦上教会出発式には、平日にもかかわらず多くの信徒が駆けつけ、宮原神父様の新しい門出を祝福し、お見送りと祈りを捧げた。

 お世話になりました
            ドミニコ 宮原大地

 新司祭として浦上教会へ赴任し、2年が経ちました。瞬く間に過ぎていった日々でした。これまで様々な場面を通してお支えくださった信徒の皆様に心から感謝申し上げます。お世話になりました。本当にありがとうございました。
 この度の転任で、上五島の土井ノ浦教会へ赴くこととなりました。転任に際し、多くの方々から別れと励ましのお言葉をいただきました。土井ノ浦教会は私の出身地の隣の小教区ということで、そのことも踏まえて様々お言葉をいただきました。
 この2年間を振り返ってみると、毎日、朝から晩まで学びの連続でした。加えて1年目は、教皇来日など例年にない行事も経験しました。2年目はコロナ禍の新しい信仰生活様式の中、被爆75年という節目も経験しました。浦上教会信徒の皆様のご指導を受け、皆様の期待ほどではなかったかもしれませんが、自分なりには成長させてもらったと思っています。
 未熟者の私を浦上教会共同体の一員として迎えてくださったことを改めて感謝しています。これからの司祭生活、信仰生活も皆様と過ごした生活に恥じないものとできるよう、日々精進して参ります。まだまだ旅の途中です。今後とも、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
十字架山道行
十字架を担いで十字架山へ巡礼

 4月2日(金)15時から十字架山で「十字架の道行」の祈りが捧げられました。これに先立ち浦上教会では、14時から巡礼団が「聖ルドビコ像」の前に集まり祈りを捧げ、ロザリオを唱えながら十字架山を目指して歩きました。
 重たい主の十字架を担ぐのは壮年会の有志の皆さん。代わる代わる十字架を担ぎ十字架山までの坂道を登って進みました。最後の坂道は、ナム・シジン神父様。汗だくになりながらも元気に登り切られました。
 十字架山に着くと沢山の信徒の皆さんが集まっておられ、主がお受けになった、み苦しみを偲びながら、その歩みを辿りお祈りを捧げました。
 4月2日は、聖金曜日「主の受難」の日です。19時からの教会での祈りを前に、十字架山では天候にも恵まれて静かに「主の受難」を黙想し、イエス様と触れ合う素晴らしい聖週間のひと時を過ごすことができました。神に感謝!
復活徹夜祭
4名の方々が受洗 神の子に
 4月3日、聖土曜日。浦上教会では19時から、髙見大司教様司式により復活徹夜祭のミサが執り行われました。 復活徹夜祭は「光の祭儀」に始まり、「ことばの典礼」へと続き、福音書の朗読の後、「洗礼の儀」が執り行われました。

 髙見大司教様は説教の中で「私たちの救いのために十字架につけられ、亡くなられたイエス様は死者の中から真に復活されました。主のご復活まことにおめでとうございます。イエス様はご自分の死によってこの世を救ってくださいました。今日4名の方が洗礼をうけて、神の子として新しく生まれ変わられます。私たちはイエス様の死によって罪を許され、洗礼を通して恵みが与えられました。私たちはその恵みを生きなければなりません。どうかこの死と復活の神秘の意味、イエス様があれほど迄に苦しみ、そして無限の愛を私たちに示してくださったことを深く思い、私たちお互いの信仰をこれからも強めて下さるよう、そして今日洗礼を受けられる方々に新しい命の息吹が与えられますようにお祈りしましょう」と語られました。
 続いて、久志主任神父様から洗礼式に臨まれた4名の方が紹介されました。洗礼式では、髙見大司教様により、洗礼志願者の額に水が注がれ、聖香油の塗油、白衣の授与、ろうそくの授与、洗礼名の授与が行われ、沢山の信徒が見守る中、大きな感動と祝福のうちに洗礼式が終わりました。
 髙見大司教様は最後に「復活祭の卵」を祝福された後、「信徒のみなさん、今日洗礼をうけられた4名の方々を暖かく迎えて導いてください」と呼びかけられ「典礼当番の方、聖歌隊の皆さんご苦労様でした。有難うございました」と謝意を述べられて「復活徹夜祭」のミサが終わりました。聖堂前では「復活祭の卵」が配られ、信徒の皆さんは感動を胸にそれぞれの思いで帰路につかれました。

「復活の卵の祝福の祈り」
 慈しみと愛にあふれる父である神よ、死のかせを打ち砕いて新しい生命に復活された主イエスのしるしであるこの復活の卵を祝福してください。私たちも主イエスの死と復活の生命にあずかり、不信仰の古い殼を打ち砕いて、復活の新しい生命に生き、信仰と愛を確かなものとしていくことができますように。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン

 復活の主日ミサと堅信式
 4月4日(日)、浦上教会では、前晩の復活徹夜祭に続いて復活の主日をお祝いした。ミサは中村倫明補佐司教様の主司式で執り行われ、ミサのなかでは中学生男子1名が堅信のお恵みに与った。
評議会だより
【5月】
(2日)評議会 19時          〈本部〉
(7日)初金ミサ
     (女性部担当地区:平野・平和・小峰)
        10時          〈本部〉
    十字架の道行 (19時 聖堂)  〈本部〉
(8~9日)世界広報の日献金
      各ミサ前後         〈典礼〉
     世界広報の日のための書籍販売中止
                    〈広報〉
(9日)母の日・女性部のためのミサ
         7時30分        〈女性〉
    聖母行列 9時30分ミサ後     〈信教〉
(11日)旅の日記念ロザリオ
         5時30分        〈典礼〉
(15~16日)植物展示即売会中止    〈壮年〉
(16日)主の昇天            〈典礼〉
    浦上小教区への転入者紹介
         9時30分ミサ     〈シャロ〉
    雲仙殉教祭 浦上教会からの巡礼は中止
                    〈信使〉
(23日)聖霊降臨の主日         〈典礼〉
(30日)三位一体の主日
    教会学校清掃 保護者交流会
         7時30分ミサ後
         教会学校       〈信教〉
【6月】
(4日)初金ミサ
     (女性部担当地区:上野1・2)
        10時           〈本部〉
    十字架の道行(19時 聖堂)    〈本部〉
(6日)キリストの聖体         〈典礼〉
    評議会 19時           〈本部〉
(9日)新役員懇親会 19時        〈壮年〉
(11日)イエスのみ心
    旅の日記念ロザリオ 5時30分  〈典礼〉
(20日)保護者の集い
      7時30分ミサ後 信徒会館    〈信教〉
(24日)洗礼者聖ヨハネの誕生 6時   〈典礼〉
(25日)創立記念ミサ(71年目)     〈エリ〉
(27日)聖ペトロ・聖パウロ霊名のお祝い式
      9時30分ミサ後         〈典礼〉
    聖ペトロ使徒座への献金 各ミサ 〈典礼〉
    第2回堅信組保護者会
      9時30分ミサ後 教会学校    〈信教〉

 行事は変更・中止される場合があります。
 今月の典礼担当地区
《5月》復活節・聖母月

2日[日] 復活節第5主日           本原
9日[日] 復活節第6主日            扇
      世界広報の日献金
16日[日] 主の昇天         石神・辻2
23日[日] 聖霊降臨の主日          石神2
30日[日] 三位一体の主日      大手・女の都
《6月》イエスのみ心の月

6日[日] キリストの聖体           辻1
13日[日] 年間第11主日          本尾1
20日[日] 年間第12主日          本尾2
27日[日] 年間第13主日          江平1
浦上小教区評議会役員
新任と退任の挨拶

 4月4日(日)9時30分のミサに続いて、新年度から評議員に就任される方々の任命式が代表の形で行われました。新役員の方、宜しくお願いします。とともに、これまで評議員として教会の諸活動にお世話してくださった役員の皆様に心から感謝いたします。
 評議会役員は、教会組織の円滑な運営とよりよき信仰生活向上のために諸行事の世話をはじめ、事務的な役割等を担っています。どうかご理解とご協力をお願いします。

◆新任挨拶

信徒使徒職委員長 深堀 浩
 この度、信徒使徒職委員長を拝命した本原町の深堀浩と申します。
 評議会に参加するのは初めてであり、何をどうすれば良いのか全くわからない若輩者ですが、評議会の皆様をはじめ前任者の浦川様にご指導いただくとともに、委員の皆様ともしっかり連携を図りながら取り組んで参りたいと考えております。
 私は、浦上で生まれ育ち、この浦上教会で洗礼、初聖体、堅信、結婚という大切な秘跡を授けられました。私にとっては人生そのものである教会です。
しかしながら、50歳を過ぎ人生を振り返った際、小教区の信徒として、自分は教会のために何も貢献して来なかったという自責の念が強くなっておりました。そのような時、今回のお話をいただき、これは神様のお導きと率直に感じ、お受けした次第です。
 冒頭申し上げたように、右も左もわからない状況ですが、一所懸命活動して参りますので、教区の皆様よろしくお願いいたします。

女性部部長 山口 眞弓
 この度、前任者、森田優子さんの後任として、女性部長に任命されました。数々の行事が中止される中、教会への足も遠のきつつある現状で、少しでも先祖から受け継いだ信仰を教会奉仕の中で、子や孫たちに伝えていくことができますように。
 多くの先輩方がつくりあげてきた浦上教会の女性部長を微力ではございますが、マリア様のお導きのもと奉仕させていただきます。

経済評議員(会計) 平山 勝
 本年度から2年間、小教区の会計を担当することになりました。担当になった理由は、新委員の中で「パソコン操作が少しできるから!?」だったのですが、経理知識が皆無な者にとって、会計処理は難しい上に引継ぎ業務は憶えることが多く、視力も頭の回転も低下している70歳台にとっては大変です。
 でも、一度OKと返事した以上は、神さまも見守ってくれるでしょうし、体力面もやれそうなので、数字とにらめっこしながら、これまでの経験と年の功を生かして頑張ります。
 教会維持費は、毎年大幅な減少が続いていくと聞いています。微力ながら節約と有効活用に努めていく所存ですので、ご協力をよろしくお願い致します。
◆退任挨拶

信徒使徒職委員長 浦川 洋市
 任期2年に1年延長を頂き信徒使徒職委員長として浦上教会評議会役員の職を務めさせて貰いました。新人役員年にローマ教皇来崎年、新型コロナ感染症に対する新様式年と多様な職務対応となり、浦上教会信徒の皆様のご協力には深く感謝いたします。職務を遂行するためには先輩役員及び教会奉仕者の皆様からアドバイス、サポートは不可欠であり、連携が取れるまではそれなりに不安な気持ちもありました。
 任期を終えた今、職務実績に未完の域も感じますが、新しい人材の息吹を得て、より健全な教会共同体の明るい未来に繋げられる事を祈念し退任挨拶とさせて頂きます。

女性部部長 森田 優子
 主の平安、この度女性部部長の2年間の任期をこうして無事に終えることができましたのは、皆様のおかげだと心より感謝申し上げます。
 就任1年目の教皇来崎の際には多くの方々にボランティアとしてご協力いただきました。
その喜びの翌年は、コロナ禍のためミサ中止やいろいろな行事中止などの、今までとは異なる状況の中、私の至らなさを皆様の素早い対応とご協力に支えられ、カバーしていただきながら最後まで無事に任期を全うできたことを改めて御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
 これから浦上教会を支えていかれる信徒の皆様、そして新年度の女性部支部長の皆様の益々のご活躍を祈念して退任の挨拶とさせていただきます。
 感謝のうちに

経済評議員(会計) 野中 修
 3月末をもって、経済評議員(会計担当)を円満に退任しました。まずは、後任探しに奔走された藤田議長及び火中の栗を拾われた、後任の平山勝氏に敬意を表します。
 浦上教会の評議員を6年間経験する中で、小教区の現状と課題を嫌というほど実感しましたが、誰もが現実的な打開策を見出すことができていないのが心残りです。
 信仰の弱い私ではありますが、今後とも、中嶋典礼委員長の陰に隠れながらも、御ミサでの聖書朗読や先唱に務めたいと考えています。
教会学校
2021年度
  教会学校入学式・始業式


 4月18日(日)7時30分のミサの司式は、着任して間もない鼈甲屋賢治神父様でした。
 今朝は肌寒い教会学校の入学と始業式でしたが、約百名余りの小中学生が集まり、久しぶりの再開に新鮮さと活気がありました。中でも小学1年生17名は名前を呼ばれると元気よく返事し中央階段の前に立ち並びました。大勢の人を前に緊張した面持ちの新入生のお披露目となりました。

 尾髙神父様は入学、進級した子どもたちを前に今年度の教会学校の目標「一緒に、喜んでください」(ルカ福音書15・6参照)を発表されました。この目標の言葉は百匹の羊のうち一匹の迷った羊のたとえ話から着想を得、私たちみんなが神様の子どもとして神様と一緒にいることを喜び、教会の仲間と一緒にみんなが仲よく楽しく安心して過ごしたいという願いが込められています。またミサを通して神さまからいただくお恵み、教会学校で神さまのことについて学ぶこと、友だちとのかかわりの中で学ぶこと、それを感謝のうちにみんなで分かち合いながら、お互いを思いやり、助け合う心を育むことができるよう、この一年を過ごしていきたいと話されました。
 次に新スタッフの紹介では、鼈甲屋賢治神父様の挨拶がありました。そして待ちに待った、新年度のクラス担当の発表がありました。その他、教会学校の奉仕活動にミサでの親子の典礼奉仕、侍者、聖歌隊などの紹介、募集中のお知らせがありました。

 最後に、保護者の方へ、教会学校へのご理解とご協力に感謝を表し、聖歌「神さまといつもいっしょ」を歌って新年度入学と始業式を終了しました。
 今年度もどうぞ、切磋琢磨しながら歩む子どもたちをお祈りのうちに、見守りください。




2021年度 教会学校スタッフ
学年  担 当 学年 担 当
1年 Sr中島(初聖体) 中1 尾髙 修一師
2年 松下 邦代 中2 鼈甲屋 賢治師
3年 田﨑 理奈 中3 鼈甲屋 賢治師
4年 尾髙 修一師
学年
補佐
深堀 まなみ  
5年 中嶋 信行
6年 鼈甲屋 賢治師
浦 上 抄
広報担当司祭
2、神の家の鐘に招かれる

 朝な夕な長崎の街に、あたかも神様からの愛のメッセージの如く優しく、美しく響き渡る鐘は、今や市民の暮らしにすっかり溶け込んでいる。
 それでも、荘厳な神の家に寄って時の音を聴くと、小さく澄んだ音ながら、苛酷な響きが混じっている。ここに至るまで、耐えることで信仰を育んできた道のりだったことに気づかされる。
 ふっと、教会の歴史を振り返ってみると、ペンテコステ(聖霊降臨)の日に、聖霊に満たされた主の弟子たちによる教会の誕生、劇的なパウロの回心と伝道、4福音書の成立、復活祭の日取りが定められたニケア公会議、教会分裂、修道院の創設、十字軍、宗教改革、アジアヘの布教、ザビエル来日、そして禁教と迫害等が思い起こされる。
 やがて、19世紀後半の開国に伴って、長崎地域を中心に数多くの神の家なる教会が建立されていった。これらの教会は、パリ外国宣教会のフランス人神父のもと、日本人大工の伝統的な技術に基づく創意工夫によって建立されたのである。構造的には煉瓦造、石造などの多様なバリエーションを持ち、屋根、天井、平面、内部文面構成の変化の着目することで、ヨーロッパに由来する教会建築の日本における導入と定着の過程を辿ることができる建造である。

 元来、日本の建築は、古代から13世紀以上に及ぶ、その時々において中国や朝鮮半島からの影響を受けながら独自に発達し、優れた建築技術と独自の建築様式を完成させてきた。この日本の特有の建築文化は、西洋建築と出会うことで、日本の伝統的な生活様式の中で、さらに大きな変貌を遂げる。キリスト教会という建築類型が近代の段階でヨーロッパから最も遠い日本において、独特な展開を見せた。浦上教会はその最たる例である。尚、どの教会堂においても神の呼び声とも言える鐘が共に連れ立っている。
 フレノ神父によって計画施工された浦上教会は、円天井のある、石と煉瓦造のロマネスク様式(堅牢な壁体の造る厳粛にして清明な空間)である。完成を見ずして帰天したが、フレノ神父の思いは、遥かな時空を超え、愛と平和を呼びかける信仰の鐘となって、長崎の街を一望する神の家なる浦上教会に心ある人々を招いている。<つづく>
「生きてるっていいね!」
久志・10年の記録
 被爆75周年の昨年(2020)にあって、長崎市が掲げた「記録として残す」を元に、価値ある時を過ごしました。その刺激を受けた久志師は中町教会の4年、浦上教会の6年を振り返り、小教区報に掲載した原稿をまとめた「生きてるっていいね! 4年と6年『記録として残す』」を出版しました。  このタイトルを含め編集に至った経緯について次のように答えています。「中町教会で26聖人列聖150周年、聖トマス西と15殉教者列聖25周年、信徒発見150周年、浦上教会では浦上四番崩れと旅の始まり150周年、被爆十字架返還、教皇フランシスコ来崎、潜伏キリシタン遺品里帰り展、そして被爆75周年と実りある節目を過ごすことができました。まさに、『生きてるっていいね!』の心境を一人でも多くの方々に共有したかったのです」。
 各家庭に配布されていますが、さらに希望者には司祭館受付で求めることができます。遠慮なくお求めください。
家族で霊名の日を祝いましょう
<今月の聖人>
5月 May

 3日 聖フィリポ 聖ヤコブ使徒
14日 聖マチア使徒
26日 聖フィリポ・ネリ司祭
31日 聖母の訪問
6月 June

 1日 聖ユスチノ殉教者
 3日 聖カロロ・ルワンガと同志殉教者
 5日 聖ボニファチオ司教殉教者
21日 聖アロイジオ・ゴンザガ修道者
28日 聖イレネオ司教殉教者
29日 聖ペトロ 聖パウロ使徒
 浦 上 街 道

             久志 利津男
 司祭としての道のり

     「主任時代」(6)

 主任としての最初の赴任地・諫早教会、信仰教育委員会を中心に若いお父さんやお母さんが子供たちの教会行事には積極的に参加し協力してくれました。夏休みに入っての黙想会では、私の代わりに、社会の現場で働くお父さんに話をしてもらいました。一人は高校の先生、もう一人は以前に余興で「白鳥の湖」を踊った警察官。効果大でした。キャンプでは、子供はもちろんですが、大人たちがそれ以上に楽しんだものです。
 夏休みというと、長崎地区の子供球技大会です。それまでは諫早教会は参加していなかったのですが、勝敗に拘る私にとり、諫早が参加しないことは考えられません。ので、早速にその体制を整えます。
 当時、男子はソフトボール、女子はドッチボール。2年目にそれぞれユニフォームを新調し、練習に練習を重ねて試合の臨んだものの、残念ながら上位へは進めませんでしたが、子供同士、保護者同士の親睦がより深まり固い結束となったようです。残念といえば、3年目に、男子のソフトボールがサッカーに変わったことです。司祭会議でそのことが話し合われ、ユニフォームを新調したことやこのソフトをやって中学では野球部に入ったことを理由に、反対意見を言いたかったのですが、大先輩司祭たちの前では、黙するだけでした。とても後悔しています。
 侍者の子供たちも増えました。教会には泣き部屋がないため、後ろの方で泣いたり走ったりで、それは大変でしたが、あの頃が懐かしく羨ましく思います。
 コロナに振り回された2020年度から、新年度に代わり1ヶ月が過ぎた。振り返るとちょうど1年前の今頃は、2か月半中止が続いた公開ミサが再開される前のどん底の時期だった。あれから1年、3月には無事に復活祭をお祝いし、3名の新しい神父様をいただくことができたことに感謝したい▲先月、2年間助任司祭として務めてこられた宮原大地神父様が上五島の土井ノ浦教会へ主任司祭として転任された。昨年ご自身の霊名のお祝い式で語られたように、2年間私たちの信仰生活を輝かせてくれた神父様に感謝。ありがとう。ご活躍をお祈りいたします。  後任の鼈甲屋賢治神父様も無事着任。明るく元気な神父様の活躍に期待し、刺激され、教会が元気にあるように努力したい。まずは神父様の難しい名前を漢字で書けるように。浦上教会に鼈甲屋神父様をお遣わしになった神様に感謝。神父様どうぞよろしくお願いします。さらに広報委員会にも新しいメンバーが増えたことにも重ねて感謝▲「感謝・奉仕」ある会社の社是である。さてどんな1年になるのか。教会生活もプライベートも、良い時も、悪い時も感謝することを忘れず過ごしていきたい。