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目次
10月22日
「『旅』の終わりから150周年記念行事」終わる
「浦上四番崩れ流配地案内」
壮年会日帰り研修旅行
『ともに・・・つんのうで!』
評議会だより
今月の典礼担当地区
地区集会日程
家族で霊名の日を祝いましょう
赤鉛筆 |
助任司祭 ヨセフ 鼈甲屋 賢治
記念行事の締めくくり「十字架山殉教祭」
冊子発刊を終えて
発刊準備委員会 深堀勝
潜伏キリシタンの足跡をたどる
~遠藤周作生誕100年を迎えて~
カ障連 長崎全国大会へ向けて(4)
行事などのお知らせ
10月と11月の典礼当番
10月の予定
今月の聖人
編集後記 |
10月22日
助任司祭 ヨセフ 鼈甲屋 賢治 |
2023年10月22日、皆さん、何の日かご存じでしょうか。毎月22日は「2(ふう)2(ふ)」の語呂合わせで、夫婦の日です。あるいは、カレンダーの22日の上には必ず15(イチゴ)日が「乗っている」ことからショートケーキの日だそうです。
長崎では、「長崎市内バス・路面電車運賃無料デー」が10月22日になります。循環バスやコミュニティバス、路面電車や新幹線まで出来た長崎・浦上の皆さんにとっては、小さい頃から親しみのある、まさしく市民の足になっているのだと思います。これらの乗り物は公共交通機関と言われますが、「公共」とは何でしょうか。
わたしたちはまず「個」・「私」(プライベート)です。それらは家族の一員・一因であり、家族は社会の、あるいは教会の、信仰共同体の最小単位となります。それらの家族が集まり助け合うことによって、共同体が形成されます。そして、それぞれの共同体は他の共同体との交わりの中で社会(公・パブリック)が作り上げられます。
わたしたちの教会は、カトリック教会と言いますが、これは「公」という意味であり、普遍的ということです。普遍とは、国語辞書によると「全体に広く行き渡ること。例外なくすべてのものにあてはまる」ということです。
教会は2つの意味で「普遍」と言えます。
1. 教会のうちにイエス・キリストが現存しておられるので普遍です。教会はキリストの体ですが、その頭はキリストです。このキリストに結ばれ、教会はキリストから救いの手段のすべてを受けているからです。
2. 教会がキリストによって、全人類に派遣されているから普遍です。 |
と、まあ、難しい話はこれくらいにして、10月22日は浦上教会バザーです。教会共同体の信者の皆さんはもちろん、信者でない方も沢山来られるかもしれません。その意味でバザーは浦上教会においての公共事業といえるのかもしれません。バザーを通して、あるいはバザーに携わるみなさんとの交流によって、来場者同士がキリストを見いだし、キリストと結ばれて行くのかもしれません。
ご夫婦で、ご家族で、個人でも、お友達をお誘いの上、お待ちしています。ショートケーキはないかもしれませんが、マドレーヌや手作りケーキがあります。午前中はミサとバザーで、午後に無料の公共交通機関でどこかへ行かれると良いのかもしれません。どうぞ皆さんのお越しをお待ちしています。共に、楽しいひとときを作りましょう。
2022年度から、「公共」という授業が高校の必修科目になったようです。これは選挙権年齢が18歳以上に引き下げられた事を受けて、選挙など政治参加についての学習などで、選挙に行くことをゴールにするのではなく、それらの学習の中で、それに伴うディベートを通して、さまざまな立場に立ったモノの捉え方、意見の構築の仕方などを目標としているようです。 |
「『旅』の終わりから150周年記念行事」終わる |
「十字架山殉教祭」
実行委員 藤田千歳
『旅』の終わり150周年記念教区行事の締めくくりは、全国20藩22ヵ所への「捕囚の旅」から解放され、浦上に帰還した人々の、
①禁教時代に心ならずも続けた絵踏みへの償い。
➁改宗を迫った役人を赦す。
③信仰を守り通せて帰還できたことへの神への感謝。
➃崩れで起こった様々な信徒間の和解。
に悩む信徒の思いが分る第2代主任プトー神父様と信徒は、帰還から僅か8年後の1881(明治14)年に「辻の丘」に償いの十字架を建立し、祈りました。142年前の出来事です。それ以来、信徒たちは「神への感謝の祈り」を捧げ、今日まで続けてきた場での記念ミサです。
1873(明治6)年、流配地から帰還した故郷浦上は家屋や田畑は荒れ果て、困窮した村の中で、先人たちは日常の生活や教会共同体の再建に取り組みました。 150年後の神と先人の恩恵に与る私たちは、【第3部】の「十字架山殉教祭」記念ミサを、9月10日(日)午後2時より現地で始めました。 |
残暑厳しい中で、中地区6教会の150人を超える人々が参加。記念の横断幕と流配地22ヵ所を示すプラカードが見守る中、事務局長葛嶋秀信神父様の主司式、8名の司祭団の共同司式でミサが厳かに開始されました。
葛嶋神父様は説教の中で「流配第2陣の人々を、大浦天主堂の窓から涙ながらに見送ったヴィリオン神父様が、1915(大正4)年の浦上天主堂献堂式で流配され年老いた信徒との感動的な再会の場面のエピソードに触れ、神の計らいを思い起こしましょう。と呼びかけられ、更に禁教の高札が降りた今日の状況は、神を信じる事をやめさせる試練があり、利己主義・自分中心の我がままなどとの戦いを乗り越える力を共に神に祈りましょう」と諭された。
「『旅』の終わり150周年記念」のサブテーマ=『信仰のバトンを受け取り、後世に伝えよう』を合言葉に、参加した人々は心も清々しく神のご加護を願いながら、家路につきました。
【第3部】の十字架山殉教の準備に携わった多くの方々、ありがとうございました。 |
『旅』の終わりから150年目
「浦上四番崩れ流配地案内」
冊子発刊を終えて
本冊子は『旅』の終わりから150年を迎える本年を目途に、出版を目指して、3年前より準備を進めて参りましたが、この度、無事発刊することができました。これもひとえに、皆様のご協力のおかげと感謝申し上げます。
「浦上四番崩れ」とは、1867年の自葬事件をきっかけに浦上のキリシタン問題が表面化し、4つの秘密教会が襲撃され68名のキリシタンが検挙された事件に端を発しております。
この事件により浦上一村三千数百名がキリシタンであることが明らかになりました。江戸幕府から引き継いだ明治政府は改心を迫りましたが、応じなかったため、1868年から1870年にかけて、ほぼ全村民約3400名を名古屋以西二十藩二十二か所に流配させる処分が決定されました。 |
1873年2月明治政府は太政官布告第六十八号をもって、キリシタン禁制を定めた高札を撤去し、3月の太政官達しをもって「長崎県下異宗徒帰籍」が命令され、8月には帰還はすべて完了しました。
編集メンバーは「旅の終わり」150周年を機に、薄れゆく流配の悲惨な記憶と、命を懸けて守り抜いた信仰を、少しでも後世に伝えていくために全流配地の様子を一つにまとめて冊子として留めることにしました。
また、編集にあたって、広島司教区白浜満司教様、並びに長崎純心大学学長片岡瑠美子様より貴重な助言とご協力をいただき大変感謝申し上げます。
流配者の子孫(曾孫)である我々編集者は先祖を偲びながらの作業でありましたが、読者の今後の信仰生活の一助となれば幸いであります。
最後になりましたが、カトリック中央協議会(前浦上教会)尾髙修一神父様、浦上教会葛島輝義神父様のご指導心より感謝申し上げます。
発刊準備委員会 深堀 勝 |
壮年会日帰り研修旅行 |
潜伏キリシタンの足跡をたどる
~遠藤周作生誕100年を迎えて~
9月18日(月・敬老の日)浦上壮年会の「令和5年度研修旅行」が行われました。今回の研修旅行のテーマは外海地方の「潜伏キリシタンの足跡をたどる」ことでした。
最初に、外海の「遠藤周作文学館」を見学、次に黒崎教会と「外海潜伏キリシタン文化資料館」を、更にサン・ジワン神父を祀ってある「枯松神社」(写真)を訪問。最後は「バスチャン屋敷跡」を訪問。
厳しい弾圧下でも工夫しながら信仰を守りとおした先人たちの苦難と努力を偲び信仰とは何かを考える心にしみた巡礼旅行でした。 |
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『ともに・・・つんのうで!』 |
「カトリック障害者連絡協議会
長崎全国大会へ向けて」(4)
2023年10月14日(土)、15日(日)に14回目となるカトリック障害者連絡協議会(以下カ障連)の全国大会がいよいよ長崎で開催の運びとなりました。
これもひとえに山村主任神父様はじめ助任神父様方、評議会の皆様、女性部の皆様のご理解とご協力の賜物と深く感謝申し上げます。
また皆様からの協力金へのご賛同にも合わせて心よりお礼申し上げます。
今回、私たち「声の奉仕会・マリア文庫」(以下マリア文庫)も長崎大会の準備委員会発足時から微力ながらお手伝いさせていただいております。マリア文庫とは、レデンプトリスチン修道会のシスター野崎(2018年帰天)が、ハンセン病療養所の方々が指先の感覚を失い、点字を舌読されていることを知り、録音図書を視覚障害者の方々に贈りたいと思ったことがきっかけとなって設立された
ボランティアグループです。2011年にはシスター野崎に代わり中田輝次神父様が代表となり現在に至っています。設立以来、全国の視覚障害者をはじめ、その他の障害から自由に読書できない方達を対象に、録音図書の製作及び無料貸し出しを行い、また設立時の意向から、視覚障害者の施設やハンセン病療養所等に録音図書の寄贈も続けてきました。 |
1998年からはデイジー図書(CD)の製作も開始し、2019年からは、サピエ図書館(全国ネット点字図書館)に製作データをアップし多くの利用者の方がダウンロードして読書できるようになりました。
蔵書は各分野にわたり、なかでもキリスト教関係の宗教書が多いことが特徴といえます。
音訳奉仕者の養成は、個別に対応しているため会員数もなかなか増えませんが、利用者の方々の要望にできる限り応えていけるよう会員一同頑張っています。音訳やボランティアにご興味のある方、録音図書をご利用されたい方はぜひ一度マリア文庫へご連絡ください。
最後になりましたが、長崎大会開催まであと数日となりました。大会が無事執り行われ、参加された方々にとって実り多きものとなりますよう、皆様からのお祈りをお願いいたします。
実行委員 今里 恵 |
評 議 会 だより |
【10月】ロザリオの月
(1日)バザー実行委員会・評議会 〈本部〉
(6日)初金ミサ(女性部担当地区:江平)
十字架の道行 19時 〈本部〉
(9日)被爆者のための祈り10時 〈レジオ〉
(14日)秋の遠足・レクレーション 〈信教〉
(14日・15日)
カ障連長崎大会 〈本部〉
(16日)準備委員会19時 〈本部〉
(19日)九電工奉仕活動 〈本部〉
(21日)バザー会場設営13時 〈本部〉
(22日)世界宣教の日 献金各ミサ 〈典礼〉
病気療養者のためのミサ 6時 〈ビン〉
教会バザー 8時30分~12時 〈本部〉
バザー撤収作業 12時 〈本部〉
(29日)自宅療養者のためのミサ 6時〈エリ〉
歴史委員会定例会議
9時30分ミサ後 〈歴史〉
【11月】死者の月
(1日)諸聖人の祝日 〈典礼〉
長崎教区 司教座聖堂献堂記念日
司教座聖堂献堂記念ミサ
18時30分 〈教区〉
(2日)死者の日 〈典礼〉
(3日)初金ミサ女性部担当地区:坂本〈本部〉
ベアトス様殉教祭
16時 橋口町 〈本部〉
十字架の道行 19時 〈本部〉 |
(5日)死せる会員のためのミサ
9時30分 〈壮年・女性〉
教区主催追悼ミサ14時 下五島 〈教区〉
評議会 19時 〈本部〉
神学生養成援助費封筒配布 〈本部〉
成人対象者調査表配布
駐車場許可更新 〈信生〉
(7日)聖職者追悼ミサ 11時 赤城墓地
雨天時:大司教館 〈教区〉
(9日)ラテラン教会の献堂 6時 〈典礼〉
被爆者のための祈り 10時 〈レジオ〉
フランシスコ病院訪問 13時30分
〈エリ〉
(12日~12月10日) 釜ヶ崎ホームレス支援
【毛布・タオル・石鹸】
9時30分ミサ後 信徒会館 〈ビン〉
(14日)浦上出身聖職者追悼ミサ 6時〈司祭団〉
(16日)大司教館訪問 13時30分 〈エリ〉
(17日)死せる会員・賛助会員のためのミサ
6時 〈エリ〉
(19日)教会境内清掃 8時30分 〈信生〉
貧しい人のための世界祈願日 〈典礼〉
浦上小教区への転入者紹介
9時30分 〈シャロ〉
第3回堅信組保護者会
9時30分ミサ後 〈信教〉
(20日)準備委員会 19時 〈本部〉
(26日)歴史委員会定例会議
9時30分ミサ後 〈歴史〉
(28日)経済評議員定例会議 19時 〈経済〉
※行事は変更・中止となる場合もあります。 |
今月の典礼担当地区 |
《10月》
1日[日] 年間第26主日 坂本2
8日[日] 年間第27主日 平和
15日[日] 年間第28主日 岡・小峰
22日[日] 年間第29主日 大橋
世界宣教の日献金
29日[日] 年間第30主日 昭和 |
《11月》
5日[日] 年間第31主日 橋口
12日[日] 年間第32主日 上野1
19日[日] 年間第33主日 上野2
貧しい人のための世界祈願日
26日[日] 王であるキリスト 高尾A
世界青年の日 |
10月の地区集会日程 |
地区名 |
日 |
曜 |
時間 |
場所 |
担当司祭 |
辻2 |
3日 |
火 |
19時 |
公民館 |
中野師 |
石神1 |
石神2 |
5日 |
木 |
19時30分 |
公民館 |
中野師 |
辻1 |
6日 |
金 |
19時30分 |
公民館 |
鼈甲屋師 |
江平 |
8日 |
日 |
19時 |
公民館 |
山村師 |
岡 |
中野師 |
高尾 |
鼈甲屋師 |
平和 |
19時30分 |
公民館 |
山村師 |
大橋 |
9日 |
月 |
19時30分 |
公民館 |
鼈甲屋師 |
扇 |
山村師 |
平野 |
12日 |
木 |
19時 |
喫茶ジャスミン |
鼈甲屋師 |
坂本1 |
19時30分 |
公民館 |
山村師 |
坂本2 |
13日 |
金 |
19時 |
司祭館 |
葛島師 |
小峰 |
19時30分 |
深井宅 |
中野師 |
上野2 |
15日 |
日 |
19時 |
公民館 |
山村師 |
橋口 |
中野師 |
本原 |
鼈甲屋師 |
上野1 |
21日 |
土 |
20時 |
公民館 |
中野師 |
休み |
大手、 昭和、 本尾、 女の都 |
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家族で霊名の日を祝いましょう |
<今月の聖人> |
10月 October
4日 聖フランシスコ〈アシジ〉修道者
7日 ロザリオの聖母
17日 聖イグナチオ〈アンチオケ〉司教殉教者
18日 聖ルカ福音記者
28日 聖シモン 聖ユダ使徒
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11月 November
1日 諸聖人
4日 聖カロロ・ボロメオ司教
10日 聖レオ一世教皇教会博士
11日 聖マルチノ〈ツール〉司教
17日 聖エリザベト〈ハンガリー〉修道女
21日 聖マリアの奉献
22日 聖セシリアおとめ殉教者
24日 聖アンデレ・ジュン・ラク司祭と
同志殉教者
30日 聖アンデレ使徒 |
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私たち信徒が何気ないことだと思っているミサをあたりまえに受けられるのは、実は素晴らしいことである。それこそ禁教令が撤廃され信仰の自由が保障されて150年。それまではミサを受けることはおろか、弾圧されながらも、それまで私たちの祖先はひっそりと信仰を守り続けてきた▲ミサはたくさんの人の役割と支えがあって初めて成立するものである。しかし、幼児洗礼を受けて育った私は、ミサは当たり前に受けられるものとつい最近まで思い込んでいた。神父様をはじめ侍者、聖歌隊、先唱、聖書朗読、共同祈願、駐車場当番、ミサ前後の準備をしてくださる方など、見え |
るところ、見えないところで動いてくれている方が大勢いる。しかし、最近、ミサを受ける方の人数が少なくなっている気がしてならない。これから半世紀経った時に果たしてミサは今のように行えるのだろうか▲祖先が必至で守り抜き私たちに託してくれた信仰。今度は今を生きる私たちが次の世代にしっかりと信仰を渡していく番である。そのために一人ひとりがミサひいては浦上教会共同体に対して、今何をできるか、何をしなければならないか、旅の終わり150周年の終わりに今一度考えてほしい。 |