二人の盲人をいやす(マタイ9-27)
 イエスがお出かけになると、二人の盲人が叫んで、「ダビデの子よ、わたしたちを憐れんでください」と言いながらついて来た。
 イエスが家に入ると、盲人たちがそばに寄って来たので、「わたしにできると信じるのか」と言われた。二人は、「はい、主よ」と言った。
 そこで、イエスが二人の目に触り、「あなたがたの信じているとおりになるように」と言われると、
二人は目が見えるようになった。イエスは、「このことは、だれにも知らせてはいけない」と彼らに厳しくお命じになった。
しかし、二人は外へ出ると、その地方一帯にイエスのことを言い広めた。
善き牧者のキリスト(ヨハネ 10・11)

 わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。
羊飼いでなく、自分の羊を持たない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして逃げる。――狼は羊を奪い、また追い散らす。――
彼は雇い人で、羊のことを心にかけていないからである。
 わたしは良い羊飼いである。わたしは自分の羊を知っており、羊もわたしを知っている。
それは、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じである。わたしは羊のために命を捨てる。
 わたしには、この囲いに入っていないほかの羊もいる。その羊をも導かなければならない。その羊もわたしの声を聞き分ける。こうして、羊は一人の羊飼いに導かれ、一つの群れになる。

パンと魚の秘跡(マタイ 14・19)
 群衆には草の上に座るようにお命じになった。そして、五つのパンと二匹の魚を取り、天を仰いで賛美の祈りを唱え、パンを裂いて弟子たちにお渡しになった。弟子たちはそのパンを群衆に与えた。
 すべての人が食べて満腹した。そして、残ったパンの屑を集めると、十二の篭いっぱいになった。
 食べた人は、女と子供を別にして、男が五千人ほどであった。
海上を歩むキリスト(マタイ 14・19)
 夜が明けるころ、イエスは湖の上を歩いて弟子たちのところに行かれた。
弟子たちは、イエスが湖上を歩いておられるのを見て、「幽霊だ」と言っておびえ、恐怖のあまり叫び声をあげた。
 イエスはすぐ彼らに話しかけられた。「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない。」すると、ペトロが答えた。「主よ、あなたでしたら、わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください。」
イエスが「来なさい」と言われたので、ペトロは舟から降りて水の上を歩き、イエスの方へ進んだ。
しかし、強い風に気がついて怖くなり、沈みかけたので、「主よ、助けてください」と叫んだ。
イエスはすぐに手を伸ばして捕まえ、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われた。
 そして、二人が舟に乗り込むと、風は静まった。
舟の中にいた人たちは、「本当に、あなたは神の子です」と言ってイエスを拝んだ。